緑内障と一口に言っても、実は細かく分類されます。
・原発緑内障←さらに開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障に分類される。
・続発緑内障
・先天性緑内障
一般的に「緑内障」とよばれるものは、原発緑内障のことで、中高年によくみられます。 「原発」とは、原因がはっきりしないという意味です。続発緑内障は他の病気によって引き起こされるものです。
原発緑内障は次の2タイプに分けられます。
1.開放隅角緑内障
症状としては目の疲れ、かすみ、 光や街灯などを見るとその周囲に虹がかかって見えます。
2.閉塞隅角緑内障
症状としては突然の眼痛、充血、かすみ、ひどい頭痛、吐き気、嘔吐することがあります。
閉塞隅角緑内障の進行は急激なので、その症状ですぐに気がつきますが、開放隅角緑内障では自覚症状がわかりにくく、徐々に進行していきます。
つまり、症状がかなり進行しないと自覚症状がないということです。典型的な症状は、視野の一部が見えなくなる視野欠損ですが、普段人間は両目を使って見ているために、片方の眼に見えない部分があっても、もう一方の視野がカバーしてしまうので、視野の異常に気づかないことが多いのです。異常に気づいたときにはかなり進行していることも少なくありません。
開放隅角緑内障の進行は4段階に分けることができます。
1.極早期
自覚症状は全く無いです。
精密検査でも視野に異常を見つけるのは困難。
2.初期
視野の中心ではなく、周囲に暗点(像が欠ける部分)が出現しますが、自分ではまず気がつきません。
検査をすれば視野の異常を発見できます。
3.中期
暗点が拡大し、鼻側からも見えなくなりますが、
鼻側の視野は両目で補い合うため気がつきにくいです。
視野の4分の1ぐらい欠けてはじめて、おかしいことに気づく人が大半です。
4.末期
良くあるのが、食事のときにおかずの小皿が見えてなくてそれだけまるっきり残したりすることがあります。テレビ画面の一部が欠けて見えたり、人にぶつかったりするようにもなります。
ただし、周辺の視野がすべて欠けても中心だけは見えていますので、案外視力は落ちないことがあります。視力はあっても、「見える範囲」が狭まっているのです。